「キーマンF工法」は、キーマンF金具を使用し、頑強な基礎部分・強い木材・耐震壁を使って総合的な耐震施工を行うことで、長期にわたって耐久性のある住宅を建てることが可能な工法です。
千葉日報に掲載されました
住宅の高耐震性実現の記事が経済面に掲載されました(2009年年9月5日)。
キーマンF金具の特徴
キーマンF金具は、木材(柱・梁・土台)を大地震などの 揺れから守る耐震金具です。キーマンF1号と2号の2種類があり、建築部位によって使い分けます。
特徴1 従来の金具の2〜3倍の耐震力
キーマンF金具は溶接などの継ぎ目がないシームレス構造で一体形成されていますので、破断しにくく高強度を発揮します(一般に使用されている従来の金具は溶接部分が弱く、大地震時には破断の恐れがあります)。
また、金具本体の強度が強いばかりでなく、取付方法も全く違うコンセプトで開発されています。従来の耐震金具は一面締めが通常とされていますが、キーマンFは2個を1対として二面締めで使用することで高耐力を生み出し、「てこ原理の働き」による完全結合力によって従来の金具の2〜3倍の耐震力を発揮します。
特徴2 柱の中折れ防止効果
大地震時に建物の崩壊を招く「柱の中折れ」を防ぐ効果があります。
柱に地震による強い横揺れが加わると変形・破壊などが起こりますが、キーマンFを設置することで元に戻ろうとする力(弾力性)が働き、揺れを逃がすことで強度を保ちます。
品質性能試験成績
財団法人建材試験センターで品質性能試験を行いました。
キーマンF1号は二面性で14.5KNの金具として認可されましたが、品質性能試験を行うと実に40.6KNの破壊加重があることが分かりました。ただし、このときはキーマンF1号が破壊したのではなく、キーマンF1号を取り付けた木材が先に破壊したことで計測不能になったための数値であり、実際にはこれ以上の最高数値になることが予想されます。
更にキーマンF2号では一面性としての単体でも36.2KNの引張耐力があり、これを二面性で使用すると1号を更に上回る引張力を発揮します。
種類 | 引張耐力 | 破壊までの破壊加重 | 最高値 |
---|---|---|---|
キーマンF1号 | 14.5KN | 34.8〜39.5KN | 40.6KN |
キーマンF2号 | 13.1KN | 27.3〜35.2KN | 36.2KN |
※1KN(キロニュートン)=1トンの加重に耐えられることを示す単位
※(財)建材試験センターによる品質性能試験
財団法人建材試験センターによる品質性能報告書(キーマンF1号)
財団法人建材試験センターによる品質性能報告書(キーマンF2号)
使用木材について
現在主流の栂材や集成材に強い金具を取り付けても、地震の揺れに対して金具の強度だけが突出してしまい、柱の方から先に崩壊して中折れを防ぐことはできません。そこでキーマンF工法では、非常に強度がある木材として、国内産のヒノキ・杉材を使用しています。キーマンF金具と組み合わせることで、より丈夫で長持ちする住宅を作ることができます。